市川みらいアーカイブの運営(仮)について(クラナリ)

 現時点では、以下の方針で市川みらいアーカイブを運営したいと考えています。
〇低コスト(ほぼ0円)
〇保存は物(紙も含む)ではなくデータ
〇サイクルは、テーマ設定→収集→整理→保存→公開

 JR本八幡駅北東エリアは再開発が予定されているため、2年後には風景がガラリと変化すると思われます。
 そのようなわけで、現在、急ピッチで画像と情報を集めています。

 JR本八幡駅北東エリアのアーカイブ作成を上記のサイクルに当てはめると、次のとおりです。

テーマ設定:JR本八幡駅北東エリア
収集:当該エリアの画像と情報
整理:時系列に並べる、テーマごとに集める(「高度成長期」「バブル」「リーマンショック」「コロナ禍」など)
保存:クラウドにアップロードなど
公開:SNS、サイト、紙媒体
紙媒体見本


 整理の際に用いる項目は、以下の4つです。通常であれば管理番号(登録番号)を使うのですが、現時点は使わないほうがよいと考えています。
【項目】
〇タイトル(ラベル)
〇作者(筆者、撮影者など)
〇日付(西暦・和暦)
〇場所

 市川市文学ミュージアム データベース検索では、以下の項目がありました。資料名が「側溝」「道路」「ススキ」となっているものもあって、苦労の痕跡が見られます。
【項目】
〇資料名
〇登録番号
〇撮影者
〇撮影者ヨミ
〇コレクション名
〇大分類
〇中分類
〇撮影・制作年
〇内容注記

 そのほか、千葉県内のアーカイブを紹介します。

【項目】
〇タイトル
〇撮影年月日
〇撮影場所
〇コメント
〇投稿

【項目】
〇資料ID
〇資料番号1
〇資料番号2
〇資料番号3
〇大分類
〇資料名
〇資料名(よみ)
〇撮影者
〇撮影地2(地域詳細)
〇撮影地2(よみ)
〇撮影地注記
〇年(西暦)
〇元号
〇月
〇日
〇寸法cm(高さ、縦)
〇寸法cm(幅、横)
〇所蔵館

 市川市文学ミュージアム データベース検索の開発費用やランニングコストは、検索でヒットしませんでした。
 ちなみに日本各地のデジタルアーカイブの場合、大分市デジタルアーカイブのランニングコストは、年間100万円弱。ネオ日置は、660万円の年度もあれば330万円の年度もあり、ガバメントクラウドファンディングで2600万円の資金(返礼品の費用も含む)を集めたとのこと。シビックプライドプレイスは、立ち上げ時にシステム開発も含め2000万円、ランニングコストについてはシステムの保守点検に数十万円。

 市民レベルでは、このような資金は集められないでしょう。またランニングコストがかかると、長続きしないことは間違いありません。
 そのため、最小限で、今、手元にあることから始め、「正しいアーカイブ」「正当なアーカイブ」「網羅的なアーカイブ」は公共機関のアーカイブに任せる形を取りたいと考えています。

 資料提供などの謝礼は、現時点では発生させません。
 JR本八幡駅北東エリアで紙媒体を作成する場合は、紙媒体を協力者の皆さんへの謝礼としてお渡しします。編集作業や、印刷代などを含めた経費は、雑誌・書籍の編集者であるクラナリが負担する形を考えています。ただ、事業の継承を目指すのであれば、編集作業については次の世代に伝えて必要もあるでしょう。

 また、アーカイブを将来のまちづくりに役立ててもらえるように、項目立ての検討を続けます。

 今後は、市の内外を問わず、作家やデザイナー、インフルエンサー、写真家、建築関係者などの有識者から意見を集め、運営方針を固めていきたいと思います。
 
【課題】
〇どうやって画像・地域情報を集めるか
〇多くの市民にとって検索しやすい、また関心を深めやすい項目立ては何だろうか
〇人口減少・少子高齢化が急速に進む日本の中の市川市で、将来、安全で暮らしやすいまちづくりを検討する際に必要な情報は何だろうか(まちづくりに必要な情報を選んで残していくには、どんな工夫が必要か)

 

■参考資料
デジタルアーカイブ憲章

肖像権のガイドライン

デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン

2023-8-25 デジタルアーカイブフェス2023~デジタルアーカイブで地域の価値を再発見する~

市川市文学ミュージアム データベース検索

図書館アーカイブ資料を探す | 市川市公式Webサイト

千葉の県立博物館 デジタルミュージアム

船橋市デジタルミュージアム

国立国会図書館デジタルコレクション

国立公文書館デジタルアーカイブ

文化遺産オンライン

e国宝

東京国立博物館デジタルライブラリー

国立科学博物館標本・資料データベース

国立民族学博物館 身装画像データベース<近代日本の身装文化>

国立歴史民俗博物館データベース

東京大学総合博物館 データベース

東京都立図書館TOKYOアーカイブ

アジア歴史資料センター

■執筆者
クラナリ
出版社に21年間勤務し、月刊誌の編集者として健康・医療・教育の分野で取材を行う。2015年に独立し、同テーマで書籍編集や執筆活動などに携わる。2018年から「暮らしと生業」がテーマのWebマガジン『クラナリ』を運営。
〇Webマガジン『クラナリ』 https://life-livelihood.blogspot.com/
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